moyaisについて

鎌倉もやい工藝・久野恵一氏からのコメント『民藝の本質とはものの「選び方」。moyaisを通して、健全なものを選んで欲しい』

近年、民藝がWEBやその他のメディアなどを通して広く知られるようになってきました。
しかし残念なことに、良いものと悪いものを見極められる確かな目を持つ人は少ないのが現状です。

民藝の本質は「選び方」です。
私は鎌倉の民藝店「もやい工藝」の店主として、40年余りこの道一筋で民藝に携わっています。
その中で民藝運動の創始者柳宗悦の後に続く眼識ある諸先輩方と深い関わりを持ってきました。
全国各地の作り手のもとで直接ものを選び、先輩方から注文や叱咤激励を受ける。
そんな繰り返しを通して、良いものを選ぶ確かな尺度を身につけてきました。

今でも、大分県の小鹿田焼や沖縄の北窯の窯出しの日には必ず出向き、
私自身の目で直接良いものを選ばせてもらっています。
そういったことができるようになったのは、私がその窯の作り手が若手の頃から関わり、
不調の時期や模索の時期にも寄り添ってきたからです。
何を作ればこれからの時代に合うのか。
どうすればより良いものができるのか。
作り手と共に考え、優れた手仕事を強くサポートすること、
それが私が長年行ってきたことであり、民藝運動の使命だと考えています。

そんな私の目を持って選んだ健全な手仕事の品を、「moyais」では取り揃えています。
どれも今の手仕事の品では最上級だと自信を持って言えるものばかりです。

鎌倉の「もやい工藝」に訪れることが難しい方でも、「moyais」で確かな良いものを見て、
気に入ったものをお手元に置いてもらうことができます。

ぜひ「moyais」で日本中の、また世界中の皆様に日本の手仕事の素晴らしさをお伝えできればと思います。

上記は久野恵一氏から頂いたコメントの要約です。以下動画では詳細をご覧頂けます。

久野 恵一Keiichi Kuno

手仕事フォーラム代表。地域手仕事文化研究所主宰。もやい工藝店主。
1947年生まれ。大学在学中は民俗学者・宮本常一に師事。松本民藝家具の創始者・池田三四郎との出会いをきっかけに民藝の世界へ。
2011年までは日本民藝協会の常任理事を務める。2002年設立の「手仕事フォーラム」発起人であり、展示活動や勉強会、ブログなどを通して民藝の魅力を発信し続けている。2012年から、民藝を見る・知る・使うための教科書『民藝の教科書』シリーズ(グラフィック社)を監修※。一年の三分の二は手仕事の産地をめぐり、買い付けや調査、プロデュースを行っている。
※久野恵一氏執筆、監修の書籍等はこちら
※平成27年4月25日、久野恵一さんはお亡くなりになりました。謹んでお悔やみ申し上げます。

店主からのメッセージ

ご来店、ありがとうございます。moyaisの店長、今野と申します。
moyaisは手仕事・民藝の器を扱うオンライン専門ショップとして2014年7月にオープンしました。

ご来店頂いた方の中には民藝(みんげい。民芸とも書きます。)をご存知ない方、あるいは聞いたことはあるけど、あまり良く分からないという方も多いと思います。

全く問題ありません。まずは民藝という言葉に囚われず、商品写真をご覧になり、直感的に素敵!、わ〜綺麗!、ぐっとくるなぁ!、そう思うものがあれば、是非一度使ってみてください。

店頭で触れてみるにこしたことはありません。でも実際には使ってみないと分からないと思います。ですから店頭、オンラインショップに関わらず、是非いろいろと使ってみて頂きたいのです。

先ほど民藝という言葉に囚われずに、と言いましたが、簡単に説明しておきたいと思います。
民藝とは「民衆的工藝」を略した言葉で、柳宗悦(むねよし。そうえつと言われる場合もあります。)という人が考えだした言葉です。柳宗理(やなぎむねみち。一般的にはやなぎそうりと言われています。)という著名なプロダクトデザイナーはご存知ありませんか?デパートなどで、専門のコーナーもあったりしますので、ご存知の方も多いのではないかと思います。柳宗悦は、その柳宗理さんの父親です。

そして、鑑賞工藝(美術品のような)や機械工藝(工業生産品)などに対し、無名の陶工が作る、民衆の生活のための手工藝品のほうがよほど美しい。そう言ってそれまで見向きもされなかった物に美を見出し、世に知らしめたのです。ちなみに工藝品というと固苦しく聞こえるかもしれませんが、要は日常生活で使う実用的な器などのことです。

柳宗悦は1961年に他界していますが、その後を柳宗悦に関わった人達が引き継ぎ、その流れが今も続いています。上でmoyaisにメッセージを頂いた鎌倉、もやい工藝の久野恵一さんは、柳宗悦の弟子であった鈴木繁男さんと深い関わりを持ち、民藝協会の常任理事をある時期まで務め、また手仕事フォーラムという団体を立ち上げ(私もメンバーの一人です)るなど、その生涯を民藝に捧げた方です(2015年4月に他界)。私は2010年に久野さんに出会い、手仕事フォーラムに参加し、また旅に同行させて頂くなどして手仕事、民藝のことを教わりました。

民藝って骨董品じゃないの?というイメージを持たれている方もいらっしゃるかもしれません。実際、そうした古い物の中に良い物もあったりし、そのコレクターもいます。それも民藝の一面かもしれませんが、moyaisでは今日本で作っているものしか扱いません。作り手には年配の陶工もいれば、私(昭和50年生まれ)と同世代の方もいますし、平成生まれの陶工も出てきています。過去の物を慈しむものではなく、今現在、そして未来ある物なのです。古き良き時代の暮らしに戻ろうということでもなく、伝統的に続く手仕事を、今の暮らしに取り込みましょう、ということなのです。そしてその手仕事を使った生活が、これからの日本の文化の一つになれば良いと、そう真剣に願っているのです。

急に文化という言葉を出してしまいました。では、日本の文化って何でしょうか?アニメ?コスプレ?それらも日本の文化の一つに違いありませんが、生活自体にだって文化はあるのです。むしろ、最も身近な日本の文化があるはずです。でも、実際私たちの生活で使っている物の多くは、ほとんど欧米から生まれてきた物ではないでしょうか。単にmade in Japanというだけでなく、本当に日本の物と言える物がいったいいくつ、暮らしの中にあるでしょうか。もちろんどこの家でも茶碗はお持ちでしょう。でもそれはどこの国で出来たものですか?どこの国の土を使ったものですか?

それに何か問題があるかと言われれば、問題はありません。それらも企業努力によって培われた物であり、今後もその恩恵を受けていくことは間違いないでしょう。
しかしながら私たちの国には、その原点とも言える手仕事の物が残されています。伝統的に続く焼き物の産地、窯があり、その近辺で取れる土や、釉薬と言って器をコーティングしたり色をつけるものにも周囲の草木を灰にしたものが材料して使われ、それを伝統的な技術を受け継ぐ職人が作る。そしてご覧頂ければ分かりますが、それらは美しい物なのです。そんな美しい器達を食卓に並べたら、生活がより豊かになると思いませんか?並べるとまで言わなくても、お茶碗、お椀、お皿、コップ、何でも良いから一つでも使って欲しいと思うのです。それらは大量生産品に比べれば高いかもしれませんが、美術品ではなく、あくまで日用品として作られているものですから手頃な価格で手に入れることができるのです。その恩恵を受けても良いのではないでしょうか?そしてそれを使うことに価値があるとは感じられないでしょうか。

先ほどから、民藝と手仕事という言葉をごっちゃにして使っており、何だと思われた方もいらっしゃるかもしれません。手仕事の物全てが民藝の物ではありません。民藝では手仕事の物の中で、選ぶものにルールがあるのです。でも、それは私個人的には、使い手があまり眉をしかめて考えなくても良いのではないかな、と思っています。それを考えるのは売り手の仕事であって。もちろん手仕事に興味は持っていただきたいのです。その産地の歴史的なこと、作り手のことなど、様々な切り口で面白いことがたくさんあり、奥が深いのですから。それを知る楽しみはあります。ただ、民藝と言うとどうも眉をしかめて考えなければならないことが出てきてしまうのです。ですから、それに囚われず、どうか肩を楽にして、気軽にお買い物を楽しんで頂きたいのです。

ではなぜ民藝民藝言うのか?しかも民藝という言葉に囚われず、と言っておいて!!はいごめんなさい、おっしゃる通り。でも私は前述した久野さんを心から尊敬しており、久野さんがいなければmoyaisはあり得ませんでした。その久野さんが民藝の世界で生きた方だからこそ、民藝をつけているのです。そしてつけている以上、説明しなければならない、と思いまして。でも民藝は実のところややこしいことも色々あって、一口に説明できないものでもあります。しかも恥ずかしながら私自身分からないことも多い。そのあたりはブログなどで少しづつでも書いていきたいと思いますので、興味のある方は読んで頂ければ幸いです。

とにかく、まずは飯碗一つから、お椀一つからでも結構です。手仕事の物を使ってみて下さい。

最後に、moyaisの理念を以下に掲示します。

使命
暮らしに合う優れた手仕事を選ぶ。その使い手を増やす。
理念
手仕事文化の流れを持続させる。
価値
1)暮らしに潤いを与える。
2)作り手を支える。

moyais店主 今野 昭彦

その他
民藝について、その概要を簡単に書いております。
民藝とは
久野さんの著書など、民藝に関する書籍を紹介しています。
手仕事・民藝(民芸)に関するおすすめの書籍

スタッフ

今野 昭彦/Akihiko Imano

今野 昭彦Akihiko Imano

  • 毎日必ずやること:雑巾がけ
  • 学生時代の部活:バレーボール部、空手部
  • 好きなお酒:ビール
  • 好きな食べ物:唐揚げ、麻婆丼、餃子、ラーメン、ハンバーグ
  • 自転車:SURLY CROSS-CHECK
  • 使用カメラ:CANON 6D、SONY NEX-5
  • その他の趣味:骨董市に行く、スノーボード、フットサル
  • 好きな言葉:琴線に触れる
平野 美穂/Miho Hirano

平野 美穂Miho Hirano

  • 毎日必ずやること:出汁をとる
  • 学生時代の部活:テニス部
  • 好きなお酒:黒ビール、果実酒
  • 好きな食べ物:味噌汁
  • 自転車:中古のママチャリ
  • 使用カメラ:PENTAX K20
  • その他の趣味:サーフィン、近所の山歩き
  • 好きな言葉:子供叱るな来た道だもの、年寄り笑うな行く道だもの。
    来た道行く道二人旅、これから通る今日の道、通り直しのできぬ道。
登坂 純/Jun Tosaka

登坂 純Jun Tosaka

  • 毎日必ずやること:スクワット
  • 学生時代の部活:剣道部
  • 好きなお酒:ビール
  • 好きな食べ物:ソーセージ、冷しゃぶ、油淋鶏、レバー
  • 好きなメガネ:黒縁メガネ
  • 好きな犬:芝犬
  • 好きなフォント:Helvetica
  • 好きな言葉:食べ物を選ぶように、言葉も選べし。
“鈴木

鈴木 裕平Yuhei Suzuki

  • 毎日必ずやること:SNSをチェック
  • 学生時代の部活:弓道部
  • 好きなお酒:ビール、ハイボール
  • 好きな食べ物:寿司
  • バイク:CROSS CUB
  • 使用カメラ:FUJIFILM X100F
  • その他の趣味:キャンプ、スノーボード
  • 好きな言葉:考えは豊かに、見た目は貧しく。

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